Zoho Oneか、必要なアプリだけか|社員の何割が常時PCを使うかで決まる、Zohoの契約の選び方

Zoho アプリを導入する場合、Zoho Oneを選択するか、あるいはCRMなど必要なアプリだけにするか。Zohoの導入を考え始めた方と話すと、ここで悩みが発生します。ランニングコストを決めることになりますから、慎重になりますよね。

ここでの決定の軸は、「常時PCを使う社員が、全従業員の何割いるか」でしょう。4割を超えるならZoho Oneの全従業員プランが割安になり、下回るなら使う人数だけの契約や個別アプリがあいます。

建設や電気工事、製造のように現場の方が多い会社であれば、個別アプリでまずは使い始めていきます。使う人と用途が広がったらアプリが増えていきますので、次の段階でZoho Oneに広げる。私はこの順番をおすすめしています。小さく始めて、会社の業務事情に合わせて広げられる。Zohoの良さの一つは、アプリ選択の幅広さでしょう。

コンテックスはZohoの認定パートナーとして、お客様の業務課題を解決するための業務デザイニングを含めて、システム導入を行っています。ライセンス選定のご相談でお伺いするのは、従業員数と、実際にZohoシステムで仕事を運営していく方の数です。この2つがわかれば、どのケースを選ぶかがおおよそ見えてきます。

当社でも、マーケティング、営業管理や経理、部門別の損益をZohoで管理しています。ユーザーの立場と、システム導入側、両方の視点から説明してみましょう。

当社のZoho One契約画面(全従業員型)のサブスクリプション詳細
当社のZoho One契約画面です。全従業員型で契約しています(数量と金額は伏せています)。

Zoho Oneの2つの料金体系と個別契約の違い

Zohoの契約方法は、大きく3つあります。Zoho Oneには「全従業員分を契約するプラン」と「使う人数だけ契約するプラン」があります。この定義をよく理解して試算しましょう(料金は2026年10月6日時点のもの)。

契約方法 料金(年間払いの月額換算、税抜、2026年10月6日時点) 契約する人数 使えるアプリの数
Zoho One 全従業員型 1従業員あたり 5,240円 雇用している全従業員 50種類以上
Zoho One ユーザー数型 1ユーザーあたり 12,740円 必要な人数分 50種類以上(全従業員型と同じ)

全従業員プランは、1人あたりのライセンス単価がかなりお得な設定です。その代わり、常時PCを使わない社員の分も契約に入れる必要があり、現場の職人さんもパートの方も契約人数の対象となります。従業員数と実際に使う人数の差が大きい会社ほど、割高になります。

個別のアプリを使う場合は個別契約がおすすめです。営業管理や問い合わせ対応でよく使う個別アプリの料金を記載してみます(2026年10月6日時点、年間払いの月額、税抜)。

アプリ 用途 料金の単位 主なプランと料金
Zoho CRM 顧客・商談管理 1ユーザーあたり スタンダード1,760円/プロフェッショナル3,260円/エンタープライズ5,660円/アルティメット7,360円。3ユーザーまで無料プランあり
Zoho Forms 問い合わせ・申込フォーム 組織ごと スタンダード(10ユーザー)3,540円/プロフェッショナル(25ユーザー)7,080円
Zoho Campaigns メール配信 連絡先の件数 スタンダード420円〜(連絡先500件の場合。件数に応じて上がる)

CRMには「チームユーザー」という区分もあります(1人あたり1,270円、年間契約の月額、2026年10月6日時点)。営業以外の部署が顧客情報を見るだけなら、「チームユーザー」を選択すると、通常のユーザーより割安になります。ただし、使える機能や情報がかなり限定されるため、CRMにアクセスさせるユーザーの業務を事前に把握してからこの区分を選択しましょう。

Zohoの料金体系が中小企業に向いている理由

Zohoの料金は、初めて業務システムを入れる会社でも始めやすい作りになっています。ゾーホージャパンが公式サイトで示している特徴を、中小企業の立場から並べ直しました。

特徴 内容 中小企業にとっての意味
初期費用 初期費用が無料のアプリもあり、使用するアプリ料金と利用人数の掛け算でランニング費用を算出 予算が立てやすく、後から費用が膨らみにくい
無料で始められる CRMは3ユーザーまで永久無料プラン、15日間の無料トライアルあり。Zoho Oneにも無料トライアルあり 契約前に自社の業務で試せる
大きく育てられる 1つのアプリから始め、最終的には組織(Zoho One)をカバーするシステムに育てられる。請求書も1つにまとまる 成長に合わせてシステムを乗り換えずに済む
利用者の種類に応じた料金 CRMのチームユーザー、Formsの組織単位料金、Campaignsの連絡先件数制などが用意されている 「見るだけの人」にまで高い料金を払わなくてよい

使い勝手については、特にCRMの画面は直感的で定着しやすく、他のCRMより短い期間で導入できる、とゾーホージャパン社が説明しています。当社の社員が使い始めたときは、「必要な情報が1画面に集まっているので探す手間がない」、「情報を一覧やカンバン表示に変えることができるので、情報を把握しやすい」といった感想があります。情報をどのように見たいかによって表示を簡単に変えられるのは、とても便利です。

どちらが安いかは、2つの数字で決まる

必要な数字は2つだけです。画面を使う社員の割合と、使うアプリの数。

① 画面を使う社員が約41%を下回るなら、全従業員プランは割高

全従業員プランの単価5,240円を、使う人数だけのプランの単価12,740円で割ると、約0.41。従業員100人の会社なら、画面を使う人が41人より少なければ、同じZoho Oneでも人数分だけ契約したほうが安くなります。

② 使うアプリが2〜3本なら、個別契約のほうがお得感あり

人数分だけのZoho Oneは1人12,740円です。個別アプリの1人あたりの合計がこれを下回れば、個別契約のほうが経済的には有利。CRMはいちばん上のプランでも7,360円なので、営業管理が目的なら個別契約で十分です。

試算例:従業員60名の電気工事会社(現場40名、営業10名、事務・管理10名)

営業10名で顧客と商談を管理し、ホームページからの問い合わせを受け付け、既存のお客様にメールで案内を送る。そんな使い方を想定して比べました。

契約方法 内訳 月額(税抜) 年額(税抜)
個別アプリ CRMエンタープライズ10名(56,600円)+Formsスタンダード(3,540円)+Campaignsスタンダード・連絡先500件(420円) 60,560円 726,720円
Zoho One ユーザー数型 営業・事務の20名×12,740円 254,800円 3,057,600円
Zoho One 全従業員型 全従業員60名×5,240円 314,400円 3,772,800円

この会社だと、個別アプリと全従業員プランの差は年間約305万円。ただ、事務部門で会計や勤怠、案件管理までZohoにまとめ、現場の方もスマートフォンで日報や勤怠を入れるようになれば話は変わります。使う人の割合が上がり、今度は全従業員プランのほうが割安になります。

※料金はゾーホージャパン公式サイトの2026年10月6日時点の表示(年間払いの月額、税抜)で計算しています。実際の契約前には必ず最新の料金をご確認ください。

Zohoの良さを活かすために、契約前に気をつけたいこと

選べる契約が多いのはZohoの強みです。ただ、選び方を間違えるとその良さが活きません。

「50種類以上のアプリが使えてお得」で全従業員プランを選ぶ

使えるアプリの数と、実際に使うアプリの数は別物です。導入した年に社内に根付かせられるアプリには限りがあります。当社ではZoho Oneを活用しており、その中の20以上のアプリケーションを常時動作させています。自社での検討では、まずどの業務をZohoアプリで運用するかを書き出してから、試算してください。

現場の方も「全従業員」に入ることを見落とす

全従業員プランは、画面を開かない社員の分も契約が必要です。事務所の人数だけで試算していると、先ほどの例(使う人20名・従業員60名)のように、契約人数が3倍になります。対象の範囲は、公式のよくある質問で確かめてください。

個別契約でアプリを足し続け、気づいたらZoho Oneより高くなっている

個別契約で始めたら、半年に1回は「今の合計額」と「Zoho Oneにした場合の金額」を比べてください。契約の更新に合わせて、現状の利用アプリと人数を確認してプランを見直しましょう。

必要な機能が含まれているプランを必ず選ぶ

料金のみを気にしていると、「さあ運用という段階」で選んだプランに必要な機能が含まれていないことに後から気づき、慌てて契約を変更することに。Zohoはプランによって使える機能が違います。たとえばCRMの承認の仕組みや、自社独自の処理を組み込む機能(カスタム関数)はエンタープライズ以上に含まれています。無料トライアルが用意されていますので、Zoho Oneに入っているアプリの機能も含めて確かめていただくのが確実です。公式サイトも、購入前に評価版で確かめるよう案内しています。

ライセンス費だけで予算を組む

実際に手間がかかるのは、最初の設定と自社の業務フローに合わせた調整、そして本丸は社内に根付かせること。アプリが増えるほど、設定も社員への説明も増えます。「全部使えるからZoho One」で始めるなら、どのアプリから順に使い始めるかを先に決めておきましょう。

当社では、Zoho Oneを最初から導入しました。まずはCRMの利用を中心にし営業チームのみで利用を開始し、その後マーケティングやホームページへの利用などへ広げていきました。営業チームには操作トレーニングの時間を設定して、実際にシステムを使って仕事を回していくように習得していきました。トレーニングの総時間数は延べ6時間ほど。仕事をしながら教育も受けるので、実際の業務にそった習得が早くできたと思います。

導入支援を使うと、何が変わるか

Zohoは画面から設定を変えられるので、自社だけで始めることもできます。それでも私が支援をおすすめするのは、契約を決めてから社員が毎日使うようになるまでに、思った以上に時間、社内コスト、そしてパワーがかかるからです。

進め方 自社だけで進める 認定パートナーの支援を使う
契約形態の判断 料金ページを読み、自分で試算 人数と用途を伝えれば、複数の契約形態を試算して比較
初期設定 担当者が本業の合間にZohoを理解して設定 業務の流れに合わせて設計・設定
既存データの移行 自分で整理して取り込み 移行の順番とデータの整理方法から支援か移行実施
他システムとの連携 連携方法を自分で調査 連携実績をもとに構築
社員への定着 担当者が社内で説明 役割ごとの使い方を決め、定着まで伴走

情報システムの担当者がいない会社や、現場と事務所の両方で使う会社ほど、支援を使ったほうが「本業に集中しつつ並行してシステム構築が進む」ことができます。ライセンス費は、使われていなくても毎月かかります。これがいちばんもったいない。

コンテックスの導入支援では、オンラインでのヒアリング→試算・契約形態を含む支援のご提案→要件定義・システム設計・設定・構築・データ移行→定着支援の順で実施します。カスタマイズや機能開発も対応していますが、標準的なシステム導入支援は、ヒアリングから納品まではおよそ2.5カ月間です。納品後に運用を伴走して支援しています。

事例

当社ホームページで導入事例を紹介していますので、参考にして下さい。
お客様導入事例:https://www.dx-one.biz/osusume/case/

当社にご相談いただく理由

契約の選び方は、どこまでを導入支援の会社に任せられるかにも関わります。当社の特徴を5つ挙げます。

1. 自社でZohoを使って経営している

営業管理や経理、部門別の損益をZohoで管理しています。契約の選び方も、自分たちで試算し、使ってきた経験からご提案しています。

2. Zoho認定パートナー

設計から設定、社員の方への定着まで、一貫してお手伝いします。

3. 会計や労務システムやLINEともつなげられる

freee会計や労務、Googleカレンダーアプリ、LINEなどとの連携を作ってきました。個別アプリで始めても、今お使いのシステムとつなげられます。

4. 生成AIと組み合わせられる

Zohoに蓄積してきたデータを生成AIで分析し、経営に活かす仕組みづくりに、自社でも取り組んでいます。

5. 現場の仕事がわかる

当社は1983年創業。エンジニアリング支援や技術者派遣もしている技術系の会社です。建設や製造の現場に寄り添った業務フローを理解し、業務が楽になる、利益が伸びるシステム作りに貢献できます。

よくいただくご質問

Q. コンテックスさんは、Zoho Oneと個別アプリのどちらの導入にも対応していますか

A. どちらも対応しています。従業員数と、画面を使う人数を教えていただければ、両方の費用を試算します。

Q. 最初は個別アプリで始めて、あとからZoho Oneに移れますか

A. お使いのアプリのバージョンによりますが、ほとんどのケースでデータ含めて移行は可能です。個別アプリの契約更新に合わせるのが無駄がありません。手続きと条件については当社にご相談ください。

Q. 現場の作業員も「全従業員」に入りますか

A. 公式には、雇用しているすべての従業員分のライセンスが必要となっています。パートや有期雇用の方の扱いは、公式のよくある質問でご確認ください。

Q. 営業以外の社員が顧客情報を見るだけなら、安くすむ方法はありますか

A. Zoho CRMの「チームユーザー」(1人月額1,270円、年間契約・税抜、2026年10月6日時点)があります。通常のユーザーと比べて使える範囲や機能が限られますので、必要な操作を確かめてから選びましょう。

Q. 契約の前に試せますか

A. Zoho Oneを含めて、ほとんどのアプリに無料トライアルがあります。CRMでは、3ユーザーまで無料で使い続けられるプランもあります。当社では、トライアルの間に実際のアプリを触ってみて、運用ができそうかを確認して頂くことをお勧めしています。

Q. ライセンス費のほかに、導入支援の費用はいくらかかりますか

A. コンテックスの導入支援費は、お客様ごとにお見積をさせていただいております。オンラインでヒアリングを行った後に、導入ご提案と共に支援費をお伝えしています。導入支援費とは別に、Zohoアプリを利用するためのライセンスは、Zoho認定パートナーであるコンテックス経由でご契約いただけます(お支払いは、当社がご案内するZohoのWebページでお手続きいただきます)。

おわりに

Zoho Oneか、個別アプリか。どちらが正解ということはありません。画面を使う社員が全従業員の約41%を超え、使うアプリも多いならZoho One。現場の方が多く、まず営業管理から始めたいなら個別アプリ。小さく始めて大きく育てられることが、Zohoを選ぶ魅力のひとつです。

しかしながら、契約の判断から社員が使いこなすところまでを、本業と並行して自社だけで進めるのは実際には大仕事になり社内に大きな負担がかかります。当社では、契約の試算から設計、設定、定着までお客様を伴走して進めています。まずは従業員数と、画面を使う人の数を教えてください。今お使いのシステムの情報や画面の写真を添付していただければ、具体的なご相談を進めさせていただきます。

企業名:株式会社コンテックス
代表者:代表取締役 近藤 千奈美
サービス:Zoho導入支援(Zoho認定パートナー)
対応地域:神奈川県・東京都を中心に全国(オンライン対応)
住所:神奈川県相模原市南区上鶴間本町4-9-7 庄井ビル2階
電話:042-744-1080
公式サイト:https://www.kontecs.com/

出典(2026年10月6日確認)

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